LABORATORY熱の実験室

元祖 [熱の実験室] 第10回 - 水の成分量を測定

「熱の実験室」のコーナーでは、熱を利用した身近な実験を行なっています。  

  第10回(2002年10月)の実験

 今回の実験は、別館 エスハイ実験室 第10回 - 「温泉を配達します-3」の続きです。エスハイは、 いつくしみの湯を汲みに行くときに使っただけなので、こちらに掲載しました。

 上田市にある、「半過観音いつくしみ(大慈)の湯」というところの湯が今回の実験対象です。いつくしみの湯については、こちらのページの「●マニアックな温泉スタンド」をご覧ください。湯とは書いてあるものの、山際から出ていて、水温が19℃しかないし、湧き水みたいに見えます。本当に温泉なのでしょうか?

 温泉には、いろいろな成分が入っていて、当然水道水や地下水より成分量が多いはずです。そこで、どのくらいの成分が入っているのか、温泉の湯と地下水と比較して調べることにしました。 

 ● いつくしみの湯を汲む

 シートがかぶっているコンクリートの槽に、山の斜面から出ているホースが入っています。ここが湯の入り口のようです。  コンクリート槽の下の方に、コックが付いたホースがあります。コックを回すと、湯(水)が出ます。
 コックを回して、20リットル入りのポリタンクに、いつくしみの湯を入れます。流量は、少し出が弱い水道程度です。白色のポリタンクではわかりませんが、ここから透明なペットボトルに移してみると、多少白く濁っています。

 ● 実験した水

A: いつくしみの湯
 ・成分: 不明
 ・外観: 汲んでから数時間は、多少白く濁っている。長時間置くと透明になる。
B:温湯温泉の湯
 温湯(ぬるゆ)温泉については、こちらのページをご覧ください。
 ・成分:(温泉スタンドに表示してある分析書の値)
イオン成分 成分量[mg/kg]
ナトリウムイオン Na+ 166.3
カリウムイオン K+ 4.1
マグネシウムイオン Mg2+ 0.5
カルシウムイオン Ca2+ 126.1
マンガンイオン Mn2+ 0.1
鉄イオン Fe2+ 1.2
陽イオン計 298.3
フッ素イオン F- 0.5
塩素イオン Cl- 385.5
硫化水素イオン HS- 0.1
硫酸イオン SO42- 114.0
炭酸水素イオン HCO3- 12.8
炭酸イオン CO32- 5.4
臭素イオン Br- 1.3
ヨウ素イオン I- 1.1
陰イオン計 520.7
メタケイ酸 H2SiO3 45.4
メタホウ酸 HBO2 3.9
成分総計 868.3

・外観: 透明

C: 地下水
 当社がある、長野県の戸倉町の地下水です。
 ・成分: 不明
 ・外観: 透明