LABORATORY熱の実験室


・ガラス編組電線(耐熱温度180℃)
設定温度50℃(表面温度50℃)

変化なし。

設定温度100℃(表面温度99℃)

変化なし。

設定温度150℃(表面温度148℃)

変化なし。

設定温度200℃(表面温度195℃)

変化なし。

設定温度250℃(表面温度245℃)

変化なし。

設定温度300℃(表面温度293℃)

20秒程度の加熱でうっすらと煙が発生したがシリコーンゴムの変化は目視できなかった。

設定温度350℃(表面温度341℃)

煙が発生し、加熱後にガラス繊維表面が一部変色したがシリコーンゴムの変化は目視できなかった。

設定温度400℃(表面温度389℃)

煙が発生し、ガラス編組の変色範囲が全体に広がった。シリコーンゴムは融解し変形していた。
・フッ素樹脂電線(耐熱温度200℃)
設定温度50℃(表面温度50℃)

変化なし。

設定温度100℃(表面温度99℃)

変化なし。

設定温度150℃(表面温度148℃)

変化なし。

設定温度200℃(表面温度195℃)

変化なし。

設定温度250℃(表面温度245℃)

変化なし。

設定温度300℃(表面温度293℃)

変化は目視できないが若干のべたつきが発生した。

設定温度350℃(表面温度341℃)

表面が目視可能な範囲で融解し加熱面へ付着した。
ホットプレートからの除去時に電線被覆が軟化していた。

設定温度400℃(表面温度389℃)

より広い範囲で融解し、表面が剝がれるような形で加熱面へ付着した。
ホットプレートからの除去時に電線被覆の接触箇所が大きく変形した。

4. まとめ

 各設定温度での変化 - 簡易図
  • 20秒程度の加熱であれば電線被覆材の耐熱温度より100℃~150℃程度の高温で変化が見られ始めた。
  • 耐熱温度が低い電線被覆材ほど加熱時により変化が発生すると思われるが、他試料より体積の大きいゴム電線は加熱による変化は小さかった。
  • 今回は20秒程度の加熱だったため耐熱温度よりもかなり高い温度でようやく変化が見られ始めた。連続(長時間)で加熱されればより低い温度で今回の試験結果のような変化(劣化)が始まり漏電や発火の危険があるため加熱時間に関わらず耐熱温度を守った運用が望ましい。