前々回の、ポリ袋でカバーしたPi Zeroデータロガーと違い、炭酸飲料ペットボトルのカバーは堅牢で、走行時の振動は全く気になりませんでした。ただ、ペットボトルの中は通気もなく温室状態です。
以下は、2秒間隔で記録した照度と温度を、往路と復路に分けたグラフです。
往路(糸魚川 → 直江津) th1: 照度、th2: 下側、th3: 上側

詳細は、
このグラフを見てください。
th2(下側):平均温度 33.1℃、最高温度 35.8℃、最低温度 30.7℃
th3(上側):平均温度 32.9℃、最高温度 35.8℃、最低温度 30.6℃
前の方、10:43~11:03あたりは、温度が低めで安定しています。前ページの、1.糸魚川海水浴場 → 2.さわやか公園 のところです。海側から穏やかな風があったようです。
35℃を超えている部分がいくつかありますが、停止した時のようです。直射日光で温度が上がりますが、走行するとすぐに下がるので、幅の広い山にはなっていません。
復路(直江津 → 糸魚川) th1: 照度、th2: 下側、th3: 上側

詳細は、
このグラフを見てください。
14:27~14:51は、th2(下側)の温度が大きく下がっていますが、これは、トンネル内での砂汚れを流すために、水をかけたためです。th2のサーミスタは、クランクの下にぶら下がっているので、水がなくなって乾燥するのに時間がかかったようです。下の平均温度Bは、この区間を除いた平均温度です。
th2(下側):平均温度 31.9℃(平均温度B 32.2℃)、最高温度 37.1℃、最低温度 22.6℃
th3(上側):平均温度 32.4℃(平均温度B 32.3℃)、最高温度 37.1℃、最低温度 23.3℃
トンネル内の温度
照度th1が20以下になっている部分が、8か所あったトンネルです。場所の番号は、前ページの連番です。
場所 |
th2(下側)
最低温度 [℃] |
th3 (上側)
最低温度 [℃] |
温度変化
カーブ |
11. 長浜トンネル 全長467m |
22.9 |
23.8 |
U |
12. 青木坂トンネル 全長322m |
24.5 |
25.1 |
U |
13. 乳母岳トンネル 全長463m |
22.6 |
23.3 |
\ |
14. 鳥ヶ首トンネル (短い) |
30.1 |
30.5 |
\ |
15. 大抜トンネル 全長391m |
23.9 |
25.1 |
U |
16. 百川トンネル 全長161m |
27.3 |
27.8 |
\ |
18. 小泊トンネル 全長326m |
27.4 |
28.2 |
\ |
19. 白山トンネル 全長336m |
25.0 |
25.7 |
\ |
最低温度は、13. 乳母岳トンネル内でしたが、体感的には、一番初めの 11. 長浜トンネル内が、最も涼しさ(寒さ)を感じました。トンネルに入る前が33,
34℃で、身体も熱くなっていたことがありますが、トンネル内の温度変化にも違いがあります。
このグラフで見るとよくわかりますが(マウスで範囲選択・ダブルクリックで復帰)、11. 長浜トンネルは急激に温度が下がって、後半上がっています。13. 乳母岳トンネルは、ゆっくり温度が下がっていって、出口付近が一番低くなっています。
上の表に、温度変化カーブとして記載しましたが、U型の3か所のトンネルは温度が低い傾向です。トンネルがある区間では、北東寄りの風があったので、\カーブのトンネルは、入口側から温度が高い風が入る影響が、大きかったのかもしれません。
外では、路面温度が気温より高いために、直射日光の影響もありますが、下側が上側より温度が高い傾向ですが、トンネル内は、路面温度が低く水がある場合もあり、全てのトンネルで、下側が上側より温度が低くなりました。
最高温度
13:16が最高温度37.1 ℃で、往路のような停止時の一時的な温度上昇ではなく、数分間の山になっています。ここは、うみてらす名立の西、名立川を渡る付近です。海まで迫る山が途切れる部分なので、陸側から熱風が来ていたようです。
平均温度としては、往路より復路の方が少し低いですが、トンネルがある区間を除くと上回っていて、停止していなくても温度が高くなる場合が多くありました。海沿いは割と涼しいけれど、少し内陸に入っただけでも暑くなる、という感覚を持っていましたが、温度として実際にそうなっていることが確認されました。
最後の、糸魚川の平地が開けたところが、暑くてたまらないという記憶があったので、その前に自転車とともに、砂汚れを流すのと冷却を兼ねて、手脚にも水をかけて備えましたが、曇ってきたために、それほどの温度上昇はありませんでした。
前回、磁石が原因で温度測定を失敗し、今回やっと測定できました。トンネルの中が、外より10℃以上低いことが確認でき、すごい温度差の体感を数値でも確認できました。
Raspberry Pi Zero Wを使用したデータロガーは、温室状態のペットボトルの中で、40℃以上になっていたはずの高温と激しい振動にさらされても問題なく測定でき、信頼性が確認されました。