LABORATORY熱の実験室

 ● 飽和食塩水 1回目

 まず、ファスナー付きポリ袋のなかに、飽和食塩水を用意します。適当な量の水を入れた後、溶けるだけ食塩を入れ、更に食塩を足した状態です。
 次に、たまごを2個入れ、できるだけ空気が残らないようにしてから、ファスナーを閉じます。これを水が入ったビーカーに入れて、68℃に温度設定して加熱しました。お湯になるまでの時間を加えて45分、68℃になってから約30分加熱されています。
 加熱が終わったら、ビーカーの中の湯を捨てて水を入れ、たまごを急冷しました。煮物の味は冷やすときに良くしみこみ、短時間で調理するときは、ナベを水で冷やして速く冷却する、ということがあるらしいので、温泉たまごも急冷の方が良くしみこむかもしれないと考えました。
 冷却後のたまごは、飽和食塩水に漬けた状態のままで、冷蔵庫に入れて保管しました。それを、次の日にもう一度加熱と冷却を行ないました。
加熱45分間冷蔵庫17時間加熱45分間冷蔵庫2時間
 そして、1個のたまごを取り出して、殻に付いた塩分で勘違いしないように、良く洗ってから割って食べてみました。
 確かに塩味はします。水様卵白(白身の水っぽい部分)は明らかに塩味がするし、黄身も少し塩味がするようですが、濃厚卵白(白身の濃い部分)は塩味が感じられませんでした。

 ● 醤油+食塩水で加熱

 飽和食塩水だと食べて見ないとわからないし、食べた本人の味覚しだいなので、確かに味がしみこんでいることを確認するために、醤油を使うことにしました。ファスナー付きポリ袋に入れた醤油に、更に食塩を入れて、同じように 加熱冷却加熱冷却 をしました。
 加熱するときは、醤油の匂い(せんべいの匂いと同じです)が立ちこめます。
加熱前
冷却後、洗った状態
殻の内側
 冷却後に洗った後も、殻は醤油で茶色く色が付いています。たまごの中も、確かに茶色くなっていて、醤油がしみこんでいることがわかりました。
そのままの状態
白身をくずして、黄身を露出
 白身をくずしてみると、濃厚卵白部分の着色はわずかのようです。黄身はよくわかりませんが、色が少し濃くなったように感じます。
 食べてみると醤油の味で、塩とはやはり違います。塩と同様に、水様卵白の部分は濃い味ですが、濃厚卵白部分は塩気を感じません。黄身は多少味が付いているようです。ラーメンと同じで好き好きですが、味的には、塩の方が合うように感じました。