LABORATORY熱の実験室

元祖 [熱の実験室] 第15回 - たまごの実験-その2

「熱の実験室」のコーナーでは、熱を利用した身近な実験を行なっています。  

  第15回(2004年3月)の実験

 今回のテーマは、「温泉塩たまご」です。ゆでたまご(殻付き)には味付きがありますが、温泉たまごでは聞いたことがありません(知らないだけかもしれませんが...)。塩味の温泉たまごなら、そのまま食べても良いですし、ごはんやお粥にのせても合いそうです。
 たれをかければ同じじゃないか、と身も蓋もないことを言うひともいますが、たれで味が付くのは白身だけです。割ったそのままの状態で、黄身にも塩味が付いているのが、本物の温泉塩たまごです。

 ● 今回のテーマ(温泉塩たまご)

 ● たまごに味を付けるには

 ゆでたまごは、おでんに入っているように、殻をむいて煮ると味は簡単にしみます。殻をむかなくても時間をかければある程度しみますし、圧力を加えた容器の中で漬ければ、時間を短くできます。
 ところで、生たまごを塩水に漬けておいてもしょっぱくならなくて、それはたまごが生きているからだということです。温泉たまごは68℃までしか温度が上がっていなくて、白身は固まっていませんが、生きているとは思えません。それなら塩味がしみるかもしれません。

 ● 実験の方法

 実験に使用した器具は、前回とほとんど同じです。

● ガラス製のビーカー
● 水用ヒーター
 型番: YLB1104 (バケツ用ヒーター)、100V 500W
● 温度センサー
 φ1.6 シース熱電対 Kタイプ(水温測定用)
● 温度コントローラー
 型番: HMC1111 (CHコントローラー)

 加わったのは...

● 冷蔵庫
● ファスナー付きポリ袋
 たまごは直接ビーカーの中に入れず、飽和食塩水を入れたファスナー付きポリ袋に入れて加熱しました。冷却した後、そのまま冷蔵庫内に保管して、塩分をしみこませました。