LABORATORY熱の実験室


 ● スタートから23:00まで

 野辺山までのコースは、前回と大体同じですが、スタート地点は当社のある戸倉町から15mほど北の、長野市内になっています。20:30記録開始、2分後にスタートして、23:00には野辺山でエスハイを止めました。
 21:00過ぎに2回、「No.1 黒」と「No.3 スチロール」が下がっている部分がありますが、これは道路工事で止まっているからです。上田を過ぎるあたりまでは、エスハイの車外温度表示もずっと0℃で、冷えている感じはしませんでしたが、その後は順調に下がってきました。浅間サンラインから見下ろす街の明かりも鮮明に見えるようになって、星もはっきり見えるし、いい感じです。
 佐久市に下りて、標高が下がったためか少し温度が上がったものの、21:50くらいまでは順調でした。ところが、その先は温度が上がってきて、星は全く見えなくなりました。更に悪いことに、雪が舞いはじめました。はじめは舞っている程度の雪も、だんだん強くなって、標高が上がっていくために温度は下がりはじめましたが、道は雪で白くなりツルツルです。信号で止まると、ABSが大袈裟に作動します。それでも、急な上りになる頃には雪は減ってきて、走るのに支障はありません。同時に他のクルマは急にいなくなって、対向車もほとんどなくなりました。
 野辺山に着いてからも、雪は少し降っています。22:50頃、野辺山駅に着きました。駅の周辺も、クルマが止まっているところはありましたが、時々でもエンジンを動かして止まっているのは気が引けるので、まわりを見ながらゆっくり移動します。野辺山電波天文台に入るところに、たぶん駐車場ですが、除雪した場所がありましたので、ここにエスハイを止めることにします。平らではなくて、後ろが高くなってしまってちょっと具合が良くありませんが、まあ我慢することにします。
 走行中の温度は、前回の実験と同様に「No.3 スチロール」が一番低くなっています。

 ● 23:00から翌日2:00まで

 エスハイを止めたこの場所では、雪は止んでいます。
 23:00に着いてすぐ、エスハイのエアコンは止めてしまいました。後は電気毛布とふとんで過ごします。
 23:40くらいになると、星が見えるようになりました。雪でどうなることかと思いましたが、この調子で晴れてくれれば温度はどんどん下がるはずです。-10℃を下回ったのを確認したので、寝ることにします。
 さて、エスハイでの寝心地ですが、バッテリーの上に載った3列目シートが固定されていて、平らな場所はないので、良いはずはありません。バッテリー冷却のファンは常に回っていて、ときどきエンジンも回ります。眠りが浅いと、エンジンが動く都度目が覚め、エンジンが止まったらまた眠る繰り返しです。メーターが明るくて目障りなのは、上着をかけて隠しました。
 そんな間欠眠りで、1:40ころ温度を確認してから空を見ると、星が見えません。

 ● 2:00から5:00まで

 温度がどんどん上がってしまいました。
 2時台は記憶にありません。寝心地が悪いようでも、ある程度は眠れるものです。
 3:30頃に温度を確認すると、-10℃を上回っていて、空もどんよりした感じです。5:00近くになって多少下がってはいますが、ずっと曇っていたようです。なお、「No.6 クルマ下」は常に上下に変動していますが、エスハイのエンジン起動による熱が、停車時は漂っていると思われます。