実験実施10チームのうち、進行が遅れてレポート提出できなかった1チームを除く9チームと、前回(第5回)から継続進行の1チーム、計10チームの実験レポートを審査し、入賞3チームを決定しました。 | ||||||||||||||||
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敬称略 |
今回のコンテストは、新たな参加校からの3チームを加えた10チームに、前回(第5回)コンテストで継続進行になった1チームを加えた、計11チームで行いました。そして審査は、進行が遅れて次回継続になった1チームを除く、10チームの実験を対象に行いました。 |
審査した実験全体について |
主催者側からの、前回までの反省として、実験の進行が遅れ気味になってしまい、期待したより手前の段階で終わってしまう実験が見受けられる、ということがありました。そのため、今回は、中間で進行状況を報告してもらう回数を増やして、改善しようとしました。そのためもあってか、ほとんどのチームの実験レポートからは、きちっとやり遂げられている様子が見られ、審査結果についても、特に上位の6チームについて得点が拮抗しました。入賞した3チームは、その中の得点上位ではありますが、その下の3チームについても、高いレベルであったと評価しています。 今回初めて、前回コンテストから継続進行のチームが入賞しました。継続進行になってしまうこと自体は、褒められることではありませんが、他チームよりはるかに長い実験期間が得られるメリットも生かして、結果を出しました。ただ、今後、継続進行チームの入賞が増えるような場合は、他のチームが不利にならないよう、何らかの制限を加えることも、検討する必要があると思います。 |
入賞実験について |
今回、入賞した3実験については、共通点が二つあります。一つ目は実験の内容で、「熱エネルギーを動力エネルギーに変換して動かす」ということ、二つ目は表現に動画を利用していることです。「動かす」を表現するのに、動画が必要なのは自然で、結果として、実験全体の理解もしやすくなったのではないかと思います。 1位: 太陽熱で船を動かそう! 「表現力」と「娯楽性」が1位、「独自性※1」と「効果」が3位でした。 太陽熱を集める真空二重管と、ヒートパイプ、ペルチェ素子の組み合わせで、船のモーターを駆動できる条件を設定し、実際に池で動かすまでの様子が、わかりやすく表現されています。レポート中の、船の完成図などについても、全体の構成が非常にわかりやすくて良かったと思います。 2位: 熱エネルギーを用いた Manson サイクルエンジンカーを作ろう! 「娯楽性」が2位、「表現力」と「独自性※1」が3位でした。 前回、製作することができなかった Manson サイクルエンジンを用いて、四輪車を実際に動かし、走行速度、回転トルクなどを測定しています。動画でも、かなりの速度で動くことが良くわかりました。 3位: お湯と水の温度差を利用したクリーンなエネルギー変換技術 「効果」が1位、「表現力」と「関連性」が2位でした。 形状記憶合金のコイルスプリングを組み合わせ、お湯と水によって加熱・冷却することで、実際に回転させることが可能なことを示しています。熱源として、排熱レベルの低い温度が利用できるところに、何らかの実用品にもなる可能性を感じました。 ※1: 独自性の3位は、2チーム同点 |
審査委員長 | 株式会社八光電機 代表取締役会長 坂原 良一 |
審査委員 (計 15名) |
株式会社八光電機 ・開発本部 専務執行役員 本部長 ・営業本部 京都営業所 所長 ・営業本部 技術支援室 係長 ・営業本部 貿易部 主任 ・生産本部 第一開発部 課長 / 部員 ・生産本部 第二開発部 執行役員 部長 / 部員 ・生産本部 第三開発部 執行役員 部長 / 係長 / 係長 ・生産本部 第四開発部 執行役員 部長 / 部員 ・生産本部 品質保証部 係長 株式会社八光興発 ・業務部 課長 |
評価項目 | 評価要素 | 配点 |
表現力 | 科学現象や自然現象を、幅広い対象に対して、興味深く表現できているか | 20 |
娯楽性 | 楽しめる実験か | 10 |
関連性 | 当社の事業との関連: 電熱製品の、今までにない使い方を提案しているか | 10 |
独自性 | 実験のテーマ・内容に独自性があるか | 10 |
効果 | 新しい知識が示されているか | 20 |