元祖 [熱の実験室] 第4回 - カートリッジヒーターの限界温度を測る

「熱の実験室」のコーナーでは、熱を利用した身近な実験を行なっています。

  第4回(1997年12月)の実験

 前回まで、液体を加熱するヒーターについて、限界を実験しました。今回は、空気中で加熱するヒーターについて、限界の温度はどうなのか、測定しました。

 ■ カートリッジヒーターで実験した理由

 カートリッジヒーター(ウルトラV)の内部は、上のようになっています。無機絶縁物(マグネシア)のボビンに、精密にコイル状に発熱線が巻かれ、ヒーターシースとの間は、薄い絶縁物層になっています。
 他のシースタイプのヒーター(シーズヒーター、サイカン®ヒーター)と比較して、発熱線の表面積を大きくとることができ、発熱線からヒーターシースへの熱伝導も良くなっています。

 このことから、同じヒーターシース温度で使用されているときも、発熱線の温度が低くなります。発熱線が耐える温度は限定されていますので、カートリッジヒーターは他のシースタイプのヒーターよりも、ヒーターシースの温度が高いところまで使用できるはずです。

 ただし、金型に挿入して使用するためのウルトラVは、ヒーターシースに、高温に耐える材質を使用していません。高温で長時間使用すると、酸化減量 してしまいますが、今回は短時間の実験なので、かまわず使用しました。


 ● 実験実施日:1997年12月4日

 ● 実験に使用した器具

■ ヒーター(ウルトラV)

 (1) 定格:120V 150W 寸法:φ6.25 x 50.8
 (2) 定格:240V 400W 寸法:φ12 x 65

■ 熱電対

 Kタイプ熱電対の素線(+:クロメル線、-:アルメル線)φ0.1

■ データレコーダー

 熱電対からの電圧をデジタル変換して、ノートパソコンに取り込むものを使用しました。打点式の記録計より、データをパソコンでグラフ化するのが、はるかに簡単です。

 ● 実験の方法

 上のように、カートリッジヒーターをタテに置き、このシースの中央付近に、熱電対素線を金属線で固定し、温度測定点にしました。
 温度を測定しながら、ヒーターに加える電圧を変えることにより、ヒーター表面 のワット密度を大きくしていきました。