熱の実験室-新館
第55回 なぜあんかけラーメンは熱い?? ~あんかけの断熱効果を検証してみた~
レッド・イエロー・ピンク・グリーン 4チームが担当
実験実施: 2021年11月、 実験担当: チームピンク
1. はじめに
今年も冬がやってきました。こんな寒い日に食べたくなるものと言えば…あつあつのラーメンですよね。味やトッピングも店ごとに違いメニューを選ぶのも食べるのも楽しいですが、ふとこんなことが頭をよぎります。
「あんかけラーメンって他のラーメンよりも冷めにくい気がする…最後まで熱い…」
ということで今回の熱の実験室では、本当にあんかけで断熱できているのか? について検証してみました。
2. 実験
2-1. 実験器具
- Kタイプ熱電対
- ホットプレート(HHP3025)
- フライパン
- ガラスビーカー(50ml、1000ml)
2-2. 実験に使用した食品
2-3. 基本のあんかけの作り方
あんかけのベースになる、水200mlをフライパンに入れて、ホットプレートで加熱する。
↓
フライパンの中の液体が沸騰したら、一旦ホットプレートからフライパンを外し、水50mlと片栗粉大さじ2をよく混ぜた液体(水溶き片栗粉)を少しずつ加えて、塊ができないようにお玉で混ぜ続ける。
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水溶き片栗粉を全て加えた後、全体になじむようホットプレートの余熱で80℃付近になるように温めつつ、お玉で混ぜ続ける。
2-4. 実験方法

図1 温度測定イメージ
あんかけの下のお湯の層の温度が、80℃を開始点として50℃を切るまでにかかる時間を測定します。(図1)
今回は3つのケースに分けて条件を設定し実験を行いました。
<条件1>
あんかけが ある/ない
※「2-3. 基本のあんかけの作り方」に沿ってあんかけを作りました。
<条件2>
あんかけの粘度が 小さい(片栗粉大さじ1)/ 大きい(片栗粉大さじ2)
<条件3>
あんかけの味が しょっぱい(塩)/ あまい(砂糖)/ すっぱい(酢)
※ 飽和食塩水 / 飽和砂糖水 / 食酢それぞれ100mlに対して、水100mlを合わせたものをベースに「2-3. 基本のあんかけの作り方」に沿ってあんかけを作りました。
また、お湯の上にあんかけを流しいれるだけでは沈んでしまうため、全ての条件で針金で作った図2のストッパーをビーカーの底にセットし、測定を行いました。(図3)

図2 ストッパー

図3 測定時の様子