熱の実験室-新館
第52回 お菓子の焼き加減を「AI」が見極める!? -噂の“角ハイ”も使ってみた-
レッド・イエロー・ピンク・グリーン 4チームが担当
実験実施: 2020年12月、 実験担当: チームピンク
● はじめに
最近「AI」という言葉をよく聞くようになりましたが、皆さんは「AI」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか?AIとは「Artificial Intelligence」の略称で、人工知能のことを指します。私たちの身近なところでいうと、スマートフォンの音声認識やスマート家電など、現在様々な場所で活躍しています。
AIでできることは数多くありますが、画像認識もそのひとつです。画像認識のひとつの方法として、判定基準となる画像を機械に学習させて、それを基に新しい画像の判別をするというものがあります(顔認証システムなどにも使われています)。
今回はこのAIの画像認識を使って、お菓子の焼き加減の判別をしてみました。また、お菓子を焼くヒーターには、2020年9月に発売されたばかりの噂の新製品「角ハイレックス」を使用してみました。
(角ハイについて詳しく知りたい方はこちら! →
角ハイレックス (hakko.co.jp))
● 目的
「AIの画像認識を使って、お菓子の焼き加減の判別をする!」
● 実験
使用機材
八光電機 テストコンベア炉
(コンベア部のみ使用)
ラズベリーパイ・関連部品
八光電機 角ハイレックス
焼く対象物(ワーク)
丸栄製粉 国内産小麦粉
明治 パイシート
エイワ ホワイトマシュマロ
実験方法
■ システム
- コンベアにワークを置く。
- ラズベリーパイでコンベアを動かし、ワークを角ハイレックスの下まで移動させる。
- ワークの表面を焼きながら、1秒毎にカメラでワークの写真を撮り、ラズベリーパイに送る。
- ラズベリーパイに入れた機械学習モデルを用いて、送られてきた写真からワークの焼き加減を判定する。
- 機械学習モデルが焼けたと判定したら、コンベアが動き、ワークを取り出す。
図1:システムのイメージ
図2:セットアップ
■ ワーク
- 小麦粉
水で溶いた小麦粉をアルミケースに注ぎ、120℃で約15分予熱を行い、表面を乾燥させました。その後、角ハイレックスで小麦粉を焼きました。
図3:小麦粉の写真データ(一部)
- パイ生地
パイ生地を、□30mmに切り、アルミケースに乗せ、120℃で約15分予熱を行いました。その後、角ハイレックスでパイ生地を焼きました。
図4:パイ生地の写真データ(一部)
- マシュマロ
マシュマロをアルミケースに乗せ、角ハイレックスで焼きました(予熱処理なし)。
図5:マシュマロの写真データ(一部)