過冷却状態での温度低下の大きさが
蒸留水(-1℃) < volvic ≒ 嬬恋高原の天然水(-5.5℃)
となった理由について考えてみる。
水は氷になるとき、水分子が規則的な配列をもった結晶を形成する(図2)が、このとき水分子以外の成分が存在すると、水分子の配列を邪魔して結晶化が起こりにくくなる。したがってvolvicや嬬恋高原の天然水はミネラル成分が含まれている分、蒸留水と比較して過冷却状態での温度低下が大きくなったと考えられる。
また、写真1、写真2からvolvicと嬬恋高原の天然水のミネラル成分の量を比較するとvolvicの方が多く、過冷却時の温度低下が一番大きくなりそうだが、嬬恋高原の天然水とほぼ同じという結果になった。この点についての理由は今回の実験では分からなかったが、水分子の結晶化が何らかの原因によって阻害されていることから、水中に溶けているすべての成分とその濃度を分析することで明らかにできるかもしれない。 |