LABORATORY熱の実験室

熱の実験室-新館
第23回 スーパーボールを加熱、冷却してみよう
5ブロックの実験メンバーが交代で担当します
実験実施: 2012年1月~2月、 実験担当: 第5ブロック

 1. はじめに

 スーパーボールは、誰もが一度は触れたことがある玩具だと思います。子供の頃に友達と床に投げて、どちらが高く跳ねるのか勝負した経験はないでしょうか? 投げる力を強くするほど、高く跳ね返ることは経験で分かるかと思います。それでは、スーパーボールを温めたり、冷やしたりすると跳ね返る高さに違いはあるのでしょうか? そんな素朴な疑問から、スーパーボールを加熱した場合と冷却した場合で、跳ね返る高さに違いがあるか検証します。

 2. 実験の流れ

 実験に使用するスーパーボールは、市販品を使用しても良いのですが、一般に市販されている材料から製作することが可能なので、まずはスーパーボールを製作することにしました。その後、製作したスーパーボールを用いて、加熱した場合と冷却した場合、通常の場合で跳ね返る高さに違いがあるか実験することにしました。

 3. スーパーボールの製作

(1)準備する物
材料
  • 洗濯のり
  • 絵の具
  • お湯
道具
  • 容器(紙コップやプラスチックコップなど)
  • 混ぜるための棒(割り箸など)
  • ウエス(水分を拭き取るための物)
(2)製作手順
  • 塩(45g)をお湯(大さじ5)で溶かして塩水を作ります。
  • 洗濯のり(大さじ8)に絵の具を混ぜて好きな色を付けます(写真1)。
  • そこに先ほどの塩水を加えて、かき混ぜます。
  • 塊ができてくるので、それを取り出して水をよく絞ります(写真2)。
  • ウエスなどで水をしっかり拭き取ります。
  • 水が抜けたら完成ですが、水が抜けるまで数時間かかります。

写真1

写真2
(3)完成品評価
 完成したスーパーボールを床に落とすと、市販のスーパーボールよりは劣りますが、跳ね返ることが確認できました。しかし、形状を綺麗な球体にすることが困難だったため、表面の凹凸が影響して跳ね返る高さが安定しませんでした。(写真3)。
 そこで製作したスーパーボールでの実験を諦めて、市販のスーパーボールで実験することにしました。
 その後、製作してから2,3日を過ぎたスーパーボールを確認すると、表面は白っぽく粉が噴いている様な状態になっていました。また触ってみると弾力性が無くなり、硬化して跳ねなくなりました(写真4)。

写真3

写真4