LABORATORY熱の実験室


 ● 実験結果2

 次に実際に鶏肉を焼いてみた。

図9.加熱中

図10.加熱後内部

図11.スペースヒーター500℃

図12.ハイレックスヒーター500℃
 グラファイト(1)の位置に網の上に鶏肉を乗せて温調(電圧調整し、電圧固定)を行い、20 分通電後に鶏肉内部及び側面の温度測定を行った。焼くにあたって網を水平、傾斜45 度の2 種類の方法で温度を測定した。

図13.鶏肉各部温度(スペースヒーター)
 スペースヒーターの温度測定結果を図13 に示す。中心温度は100℃を超えなかった。切ってみると中には水分があり、中心の温度は水分の温度に依存したと考えられる。
 側面について、鶏肉の角度を水平から45 度に傾けると水平状態よりも昇温したがこれは角度を変えることにより底面で受けていた遠赤外線が側面まで回りこんできたために昇温したと考えられる。ハイレックスヒーターにおいても同様な傾向が見られた。
 動画像にて各ヒーターでの加熱時間15 分後の焼き具合を確認できるが、スペースヒーターで加熱した鶏肉の方がシーズヒーターのものよりも焦げが多くより多くの熱量が加わったことが確認できる。
 グラファイト加熱実験と同様に鶏肉においても実験1のようにスペースヒーターの方がより多くの熱量を鶏肉に与えていたのが確認できた。

 ● まとめ

 表面積の違う2種類のヒーターで遠赤効果の比較について実際にグラファイトを加熱することにより、表面積による遠赤効果の違い、発熱体からの距離による遠赤効果の違いが確認できた。実験後に使用した鶏肉を食べてみたが遠赤効果でおいしかった。
担当: 都築