もう一度、今度は少し条件を変えて実験してみます。
最初はA:80℃ 250ml 、B:80℃ 250mlで、同じです。
ここでBには40℃ 750mlのぬるま湯を加えます。Bはおよそ50℃、1000mlになりました。 |
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結果です。今度は明らかに差が出ました。大きい所で5℃以上の差があります。Aのビーカーが2時間ほどで冷えてしまっているのに対し、Bの方はゆっくりと6時間ほどかけて冷えている様子が分かります。もっともこれは、大きく差を出すための条件ということで、ぬるま湯を加えてカサ増ししているからでもありますが…。
熱いものが冷えるとき、その熱は物の表面から周囲へ逃げていきます。つまり、表面積が広いほど冷えやすいのです。逆に、冷えにくくするには表面積を小さくすればいいことになります。同じ体積なら、球形が最も表面積の小さいことはよく知られていますね。丸いものは冷えにくい、これは日頃の経験などからも理解できます。♪ね~こはコタツで丸くなる~♪
もその一つですね。
今回使ったビーカーについて、中に入れたお湯の体積と表面積の関係を考えてみます。
1回目の実験では、600mlのお湯のおおよその表面積を計算すると約405 cm2、ここに水を加えて900mlにカサ増しした時は、約516cm2です。表面積と体積の比を見てみましょう。
- 600mlの時…表面積/体積 = 405/600 = 0.67
- 900mlの時…表面積/体積 = 516/900 = 0.55
同様に2回目の実験では
- 250mlの時…表面積/体積 = 275/250 = 1.10
- 1000mlの時…表面積/体積 = 554/1000 = 0.55
以上を表にまとめると次のようになります。 |
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1回目 |
2回目 |
体積 |
600ml |
900ml |
250ml |
1000ml |
表面積 |
405cm2 |
516cm2 |
275cm2 |
554cm2 |
表面積/体積比 |
0.67 |
0.55 |
1.10 |
0.55 |
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1回目の実験で、600ml(80℃)と900ml(60℃)では両者の表面積/体積比にそれほど差はありませんが、2回目の実験では、250ml(80℃)と1000ml(50℃)では表面積/体積比が1.10と0.55で倍くらいの差があります。言いかえれば、表面積/体積比は、水を加えることで半分に下がっています。これが冷めにくくなった大きな理由になっています。 |