LABORATORY熱の実験室

 ● テスト走行結果

 走行すると、Pi Zeroを使用した自転車用データロガーは、けっこう音がします。荒れた路面の下り坂では、はじめのうち不安を感じて速度を落としていましたが、落下の危険があるようには見えなかったので、気にしないことにしました。ポリ袋とエアーキャップがスレてうるさいようです。
 以下は、2秒間隔で記録した照度と温度を、往路と復路に分けたグラフです。
往路(白馬ジャンプ台 → 姫川温泉) th1: 照度、th2: 下側、th3: 上側
 詳細は、このグラフを見てください。
th2(下側):平均温度 24.8℃、最高温度 29.3℃、最低温度 21.1℃
th3(上側):平均温度 24.4℃、最高温度 28.5℃、最低温度 21.0℃
 照度th1が20以下になっている部分がトンネルです。12:00付近の、短時間20以下になっている部分は、通行止めの旧道青抜トンネルの入り口を覗いたときなので、トンネルは時間順に次の4か所です。
場所 th2 最低温度 [℃] th3 最低温度 [℃]
白馬岩岳に抜けるトンネル 21.5 21.3
旧道 平倉トンネル 21.1 21.0
国道148号 塩坂トンネル 21.2 21.4
国道148号 湯原トンネル 21.9 22.0
復路(姫川温泉 → 白馬ジャンプ台) th1: 照度、th2: 下側、th3: 上側
 詳細は、このグラフを見てください。
th2(下側):平均温度 25.0℃、最高温度 29.5℃、最低温度 21.1℃
th3(上側):平均温度 24.6℃、最高温度 29.2℃、最低温度 20.8℃
 白馬村内のルートが往路と異なるので、照度th1が20以下になっているトンネルは、時間順に次の3か所です。
場所 th2 最低温度 [℃] th3 最低温度 [℃]
国道148号 湯原トンネル 22.5 22.3
国道148号 塩坂トンネル 22.0 22.5
旧道 平倉トンネル 21.1 20.8
 長さは短いですが、交通量が少ない旧道の平倉トンネル内が、往路・復路ともに最低温度になりました。平倉トンネルは、最近照明がLEDになりましたが、照明がなくて真っ暗で、車がほぼ通らない青抜トンネルが通行できていれば、もう少し低い温度だっただろうと思います。
 測定位置の下側(th2)と上側(th3)では、路面温度が気温より高いため、下側の方が高い傾向にありますが、トンネル内は逆転する傾向でした。走行中はだいたい1℃以下の差しかありませんが、停止中は、日光の当たり方などの影響があるのか、どちらが高いということなく、2℃以上違う場合がありました。
 テスト走行終了後の自転車用データロガーは、本体は問題ありませんでしたが、かぶせたポリ袋は、長時間の摩擦で穴があいていました。

 ● まとめ

 トンネル内の温度測定をしようとしている「久比岐自転車道」は、今回のルートより平坦で速度が出ないので、振動は小さいはずですが、暑さと湿気があります。トンネル内の水滴もあったはずなので、ポリ袋のカバーは工夫する必要があります。
 自転車で走行していると、暑かったり寒かったりを感じる場合がありますが、温度を測定してみると、短い時間で大きく上下していることがよくわかりました。トンネルに入った瞬間に5℃以上温度が下がることもあります。真夏になり気温が上がると更に差が大きくなって、すごい温度差を感じることになります。梅雨が明けたら、「久比岐自転車道」での本番になります。