LABORATORY熱の実験室


 ● 海辺で沸点の測定

 今回の実験を行った場所、海辺と山は、右の赤い星印のところです。

 まず、上信越自動車道を、新潟県の日本海へと北に向かって走りました。このエスハイで高速道路を走るのは初めてです。車高の低いセダンタイプと比べると横風の影響がありますが、まあ快適です。
 県境に近付いて坂道になると、CVT(無段変速機)のために、一定速度で走っていても、エンジンの回転が上がったり下がったりするので、少し落ち着かない感じはあります。「燃費」モニターの表示では、やはり、高速での燃費はそれほど良くないようです。

 新潟県に入って下りになると、当然燃費は良くなるし、エンジンの回転が上がることも少なくなります。ここで、上信越自動車道が北陸自動車道に突き当たる地点より右側(東側)か、左側(西側)かを決めなければいけません。左側(西側)は海から山が近くて、実験場所を探すのが難しいと思いましたので、右側(東側)を候補としました。

上越高田IC手前
 上越高田インターで高速を降りて、直江津の西側から海沿いを走って、実験ポイントを探すことにします。国道8号線が海辺に出たところから右に曲がり、海沿いの道を東に向かって走りながら見ていくと、「なおえつ海水浴場」の近辺は、まあまあのようです。でも、けっこう人も多いので、他に適当な場所がなかったらここに戻るとして、もう少し探すことにします。
 上越市立水族博物館の横を通ってしばらく進むと、直江津港がありますので、ここは内陸側に迂回しました。そして、また海の方向へと左折しようとしたら、渋滞してたので、とりあえずまっすぐ進んで、適当なところで海辺に出ようと思ったのですが、道なりに走っていると、だんだん海から遠くなるような感じです。ようやく海が近くなったと思ったら、鵜の浜温泉という道端の表示がありました。だいぶ回り道をしてしまいました。旅館などがある道を過ぎてしばらく進むと、海岸に向かう道がありましたので、曲がってみることにしました。
 
 どうやら漁船の港のようです。漁船はみな碇泊していて、出漁している様子はありませんし、ほとんどひともいなくて静かです。場所も、大型トラックも止まれるようなスペースがありますので、ここで実験を始めることにしました。ここが柿崎町の「直海浜」というところだということは、後で調べて知りました。
 
 まず、海中にペットボトルを入れて海水を採取します。波があるので、満タンにするにはけっこう時間がかかります。第6回の温泉編と同様に、ホットプレートDEMOの温度設定を350℃にして、「海水」「純水」を約0.4リットルずつ入れた2つのフラスコを載せて加熱します。温度センサーの測温抵抗体は、治具でフラスコ中心に垂直に吊ります。センサーを接続したデータレコーダーで、温度を記録します。
実験No. 測定場所 標高 純水の沸点 海水の沸点 海水の沸点-純水の沸点
1 直海浜 0m 100.7℃ 101.2℃ 0.5℃
 測定したときの、この場所に一番近い高田測候所(標高13m)の気圧は、標高0mに換算した値で1008hPaでした。気温は、約29℃でしたが、この日、少し内陸に入ると32℃くらいはありましたので、海沿いは昼間はやはり涼しいようです。