● 本題の前に エスハイは、実験をやったり近所走りで、平均燃費が12km/Lを下回って11.5km/L程度になっていたので、これを上げようかと、少し流してきました。
燃費が良さそうな道を流すつもりが、途中で長い直線の急な上りになってしまいました。苦しいというわけではありませんが、スピードの割にはかなりエンジンが回っているようです。回転計がないので実際の回転数はわかりませんが、上りの始めの方の加速でモーターが使った電気を補充するために、充電もするためのようです。 次に、普段なら何とかしてくれよ!というような、スロー加速の車の後ろにひっかかりました。加速も、アクセルを踏むか踏まないか、という程度の緩やかさで走ると、40kmを超える程度になっても、モーターだけで走るような状態になります。そのままエンジン停止の状態で減速していくと、止まる寸前に、逆に電池からモーターに電気がいくようになって、完全停止後も少し続きます。止まろうとしてブレーキを踏んでいるのに、逆にモーターで前に進もうとしているわけです。変な現象だと思いましたが、実は普通のAT車のようなクリープを作り出しているのでした。 ● 今回のテーマ(エスハイ用負荷抵抗器の製作) エスハイのAC電源1500Wをフルに使って、走行状態での長時間の実験を行なおうとすると、車内でヒーターに通電したのでは暑いので、車外に取り付けるヒーターが欲しくなります。このヒーターは、エスハイ電源評価実験のために、電気エネルギーを熱エネルギーに変換する「負荷抵抗器」といえます。今回は、前回製作した簡易キャリアに取り付ける「負荷抵抗器」の製作記で、 「エスハイはハイブリッド羊の夢を見るか?」ではなくて、「エスハイに負荷抵抗器は必要か?」です。
■ ヒーター種類の選定エスハイ用負荷抵抗器に必要なのは、次の項目です。
![]() 標準的なワット密度(単位面積当たりの発熱量)0.6W/cm2 のシリコーンラバーヒーターは、今回の空中での使用方法では、両面から空気中に放熱するので0.3W/cm2 のヒーターということになって、無風状態で約200℃になるはずです。 1500Wのシリコーンラバーヒーターでは、1500/0.6 = 2500[cm2](両面では5000cm2)のヒーターになりますが、その重量は約700gです。これと同じ表面積5000cm2になる、通常品の中では細いφ6.5のステンレスシースのヒーターで比較すると、次の表のようになります。
24.5mもの長いヒーターはできないし、多数本のヒーターそれぞれに発熱しない部分の長さが必要になりますから、更に重くなります。シリコーンラバーヒーターの6倍ほどの重さになるはずです。
雨が降ったときを考えても、全体がシリコーンゴムで覆われているので、金属シースのヒーターより対応する処理は簡単です。 |