熱の実験室-新館
第53回 HAPコントローラーと三菱電機社製シーケンサのシリアル通信
レッド・イエロー・ピンク・グリーン 4チームが担当
実験実施: 2021年5月、 実験担当: チームレッド

◎ はじめに

 2019年12月にモデルチェンジし販売を開始した新型熱風発生機のHAPコントローラーには、標準でシリアル通信機能が搭載されています。
 通信規格はRS-485(2線式半二重通信)、通信プロトコルはModbus RTU / Modbus ASCIIの2種類から選択が可能です。
 HAPコントローラーはスレーブの機能を持ち、マスターとなるPLC、シーケンサやパソコンなどの上位コンピュータからの命令を受け、以下のことが可能です。
  • 熱風/ 送風/ 停止/ タイマー運転/ プログラム運転の運転操作
  • 現在温度や運転状態、異常状態のモニター
  • 各パラメータの設定変更、設定値のモニター
 また、新機能としてシリアル通信機能の他にプログラム運転機能も追加しています。 今回はHAPコントローラーと三菱電機株式会社製シーケンサをRS-485で接続し、通信によるプログラム運転の設定および運転時のモニターを行いました。

○ HAPコントローラー 通信仕様

規格 RS-485(2線式半二重通信)
プロトコル Modbus RTU/Modbus ASCII (選択)
通信速度 4800/9600/19200/38400 bps (選択)
データビット長 7/8 ビット (選択)
ストップビット長 1/2 ビット (選択)
パリティチェック 無し/偶数/奇数 (選択)
応答遅延時間 0 ~ 250ms
終端抵抗 120Ω内蔵(終端抵抗端子間を短絡で有効)
最大接続台数 マスターを含め、32台

○ プログラム運転機能

  • 1 パターン8 ステップの簡易プログラムコントロール機能
  • ステップごとに以下の設定が可能
    熱風/送風/停止 の運転状態
    温度設定
    送風機の運転周波数
  • 1ステップあたりの設定可能時間:0時間0分~99時間59分

◎ 実施内容

  1. HAPコントローラーと三菱電機社製シーケンサを接続し、RS-485 通信を行う。
    • シーケンサ(マスター)とHAPコントローラー(スレーブ)を各1台使用し、1対1の通信を行う。
    • 通信プロトコルは Modbus RTUを使用する。
    • その他の通信設定は、HAPコントローラーの初期値とする。
  2. プログラム運転の設定および運転中のモニターをタッチパネルで行う。
    • 三菱電機社製GOTを使用する。
    • 設定画面とモニター画面を作成する。
  3. 熱風発生機の吐出口近傍にシース熱電対を2本配置し、片方を温度制御用、もう一方を記録用とし、設定したプログラムパターンに対して実際の制御温度がどう推移していくかを記録する。
    • 温度制御用熱電対は、HAPコントローラーの外部制御端子台へ接続し、熱風発生機の温度調節用とする。
    • 記録用熱電対は、データロガーへ接続し、記録する。

◎ 使用機器

熱風発生機: HAP2077F
CPUユニット: Q03UDVCPU(三菱電機)
MODBUS I/F ユニット: QJ71MB91(三菱電機)
電源ユニット: Q61P(三菱電機)
ベースユニット: Q38B(三菱電機)
タッチパネル: GT2712-STBA(三菱電機)
データロガー: LR8400(日置電機)
シース熱電対: HTK0238×2本

◎ 機器構成

・配線

・ HAPコントローラーの設定
パラメータ名称 設定値
SET.4
センサー・レンジ設定
ISEL:入力センサー指定 2:外部温度センサーで温度制御
SET.5
制御設定
PrG:プログラム運転有効設定 on:有効
SET.6
通信設定*
Prt:通信プロトコル設定 0:Modbus RTU
Adr:スレーブアドレス設定 1
bPS:通信速度 9600 bps
dAt:データ長 8ビット
Pry:パリティチェック nonE:機能なし
Stb:ストップビット長 2ビット
Awt:応答遅延時間 0 ms
*:通信設定は、マスターの通信設定と同値に設定します。

◎ タッチパネル画面

・プログラム設定画面
 今回設定するプログラムパターンは以下の通りです。
パラメータ ファーストSV ステップ1 ステップ2 ステップ3 ステップ4 ステップ5 ステップ6 ステップ7 ステップ8
ステップ時間設定 10分 5分 10分 5分 5分 5分 5分 5分
運転状態設定 熱風 熱風 熱風 熱風 熱風 熱風 熱風 熱風
温度設定 30℃ 60℃ 60℃ 100℃ 100℃ 70℃ 70℃ 50℃ 50℃
周波数設定 40Hz 40Hz 30Hz 30Hz 50Hz 50Hz 50Hz 50Hz
 プログラムパターンを設定するために、タッチパネルで以下の画面を作成しました。
 各設定値を入力後、[設定書込]キーを押すことで、各設定値がHAPコントローラーに書き込まれます。

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