LABORATORY熱の実験室

   

 ● 日光で加熱

 窓をあけて、直射日光で加熱しました。風や雲の影響で温度は変動していますが、[B:アルミぴかぴか] が、見た目どおり一番加熱されにくくなりました。
 最高温度は次のとおりです。[B:アルミぴかぴか] と [C:アルミ普通] に大きな差はなく、[A:ステンレス普通] の温度が高くなっています。

 ● 遠赤外線ヒーター(ハイレックス)で加熱

 温度測定対象物を取付けた、金属板からの対流による熱の影響を防ぐため、横方向から遠赤外線ヒーターで加熱しました。
 結果は次のとおりです。日光の場合と同様に、A > C > B の順で、C と B の差はわずかです。日光と遠赤外線ヒーターでは、その熱源温度により波長に違いがあり、長波長の遠赤外線ヒーターに対して、日光は短波長の可視光線から近赤外線になります。樹脂材料やセラミックスでは、その違いが大きく影響しますが(第11回 - 白い物質の放射加熱特性 を参照)、金属での影響は小さいようです。

 ● まとめ

 アルミとステンレスでは、大きな違いがありましたが、アルミをぴかぴかにしても、大きな違いはないようです。
 遠赤外線ヒーターで加熱する場合を考えると、アルミは反射してしまい×ですが、ステンレスはかなり滑らかな表面に見えても、加熱できることになります。
 ヒーターの反射板としては、ぴかぴかでなく白っぽくても、アルミが反射して良いことになります。

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