● 実験結果について

■ 水槽内の温度分布

 実験をする前は、水槽の上と底の温度差は、もっと大きくなるのではないかと思っていましたが、約2℃しか温度差がなく、水槽内の水(湯)の温度はほぼ一定になっていることがわかりました。

 投込みタイプのヒーターは、水槽の底付近が発熱するので、下から自然対流が生じて、全体をかき混ぜる作用をしているために、お風呂のように底が冷たいということがないようです。

 中間の温度が高いのは、水面から水の蒸発によって大きな放熱があるために、上の方が温度が低くなっているためと考えられます。

■ 制御方式

 ON-OFF制御は、上下に変動しているものの、短時間で安定した温度になり、ヒーターのコントロールを安価な電磁開閉器(機械的な接点)で行なうことができますから、精密な温度が必要ない場合に適しています。

 精密な温度が必要なときは、PID制御を行いますが、今回の実験のように、ヒーターの発熱量 が一定温度を保つのに必要な発熱量よりはるかに大きい場合は、設定温度に安定するまでに、時間がかかりすぎることがわかりました。

 オートチューニングを行なうことにより、短時間で設定温度に安定させることができました。ただし、今回の実験のように静止した水を加熱する場合は問題ありませんが、外乱が大きい場合、例えば、水を注入したり、冷たい被加熱物を入れたり、という場合、オートチューニングが変化に間に合わず、PID制御だけの場合より、ズレが大きくなってしまう場合もありますから、注意してください。