人工衛星搭載用ヒーター

開発の内容

 NASA(アメリカ航空宇宙局)の品質管理を担当する、米国TRW社が行った製品評価で、当社のカートリッジヒーターが高い評価を得たことから、八光の、宇宙開発に使用されるヒーターへの取り組みがスタートしました。

 1985年より 宇宙開発事業団(NASDA)、石川島播磨重工業株式会社(IHI)と共同で、人工衛星搭載用ヒーターの開発を開始しました。1990年に、宇宙開発事業団(NASDA)より認定を受け、国産ロケットで打ち上げられる人工衛星に使用されています。

 人工衛星搭載用ヒーターは、宇宙空間の過酷な環境条件に耐え、10年間の寿命が保証されなければなりません。そのため、特別な品質管理、確認試験を行なっています。

特別実施例

内容

熱衝撃試験

ヒーターを通電した状態で
220℃ → 930℃の急速加熱、
930℃での保持、930℃ → 220℃の急冷、150サイクルごとに-40℃以下に冷却750サイクルを満足すること

負荷寿命試験

ヒーターを20W(通常使用の12倍)で通電
2分ON-4分OFFで、2000サイクルを満足すること

分析

走査型電子顕微鏡、波長分散型X線分光分析器など、各種分析設備による、故障解析・材料分析

製品と納入実績

 人工衛星は、軌道を守るために、小型のエンジン(スラスター)を噴射して姿勢制御を行なっています。噴射のために、触媒によって燃料を化学反応させますが、宇宙空間の低温では反応しないので、触媒を暖めておく必要があります。そのための熱源がスラスター用ヒーターです。

  • 使用電圧:DC14~18V
  • 発熱量:0.77W~1.60W
  • 作動温度:-40~930℃(発熱部)
  • 質量:15g以下
 

搭載衛星

打ち上げ実績・予定

搭載数

技術試験衛星VI 型
「きく6号 ETS-VI」
1994年8月に、H-II ロケット2号機により打ち上げ。

66台

技術試験衛星VII 型
「ETS-VII おりひめ・ひこぼし」
1997年11月に、H-II ロケット6号機により打ち上げ。

84台

通信技術衛星 COMETS
「かけはし」
1998年2月に、H-II ロケット5号機により打ち上げ。

60台

光衛星間通信実験衛星 OICETS J1ロケット2号機により打ち上げの予定。

24台

- ※

H-II ロケット8号機に搭載し、1999年11月に打ち上げ。

12台

データ中継技術衛星 DRTS H-IIA 2002年9月に、ロケット3号機により打ち上げ。

64台

※ 衛星ではなく、H II ロケットへの搭載です。H II ロケット8号機は、次期 H IIA ロケットに近い機能を持つ、高性能ロケットです。

H II ロケット

技術試験衛星(ETS-VII)

 

Photo by NASDA