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各種情報>Q&A update 2003/8/8

[基本的なこと]

QuestionQuestion [疑問点]

 ヒーターってどういうもの?


AnswerAnswer [回答]

 ヒーターという意味では、ガスなどの燃料を熱源として、熱を出すものも含まれていますが、電気を熱源とするヒーターに限っても、色々種類があります。その中で、抵抗加熱で発熱し、外部を金属製のシースで保護した「シーズヒーター」は、使用できる範囲が広く、産業用・家庭用ともに多く使われています。 色々な電気ヒーターについて、以下に説明します。
 

 

電気加熱の主な方法

抵抗加熱(ジュール熱による加熱)

 導体に電流を流すと、ジュールの法則により、熱が発生します。
 抵抗 R[Ω:オーム]の導体に、I[A:アンペア]の電流を流すと、P[W:ワット]の熱が発生します。
    P = I x I x R [W:ワット]
    1W = 1J/秒 = 0.239 cal/秒
    1kW・時 = 860 kcal

誘電加熱

 樹脂や木材など、電気の不良導体(誘電体)を、平行電極にはさんで高周波電圧を加えると、誘電体の温度が上昇します。
 電極間に高周波電圧方向の電気力線が生じると、誘電体内の分子の極性がこの方向に並ぼうと運動して、隣の分子との摩擦が生じて発熱します。

マイクロ波加熱           

 マイクロ波は、金属表面では反射しますが、誘電体には吸収され、分子が電界の向きに応じて回転・振動をし、摩擦熱で発熱します。        

誘導加熱

 巻線の中に金属材料を置き、交流電流を流すと、磁界が生じることにより金属材料に誘導電流が流れ、抵抗加熱により発熱します。        

ヒートポンプ

 冷凍サイクルの、圧縮による凝縮(発熱)−膨張(給熱) を利用します。大気や水という低温熱源から熱を奪い、高温のところに供給します。



抵抗加熱の特長

 電気加熱の他の方法と比べて、抵抗加熱は次の特長があり、家庭用・工業用ともに、最も普及しています。

  • 電気エネルギーが100%熱になるので効率が良い。
  • 熱量が電力量と等しいので、計測・管理が簡単。温度コントロールも正確にできる。
  • 商用電源(AC 50Hz/60Hz)がそのまま使用できる。
  • 低温から高温まで、広い温度範囲で使用できる。
  • 各種ガス、真空など、各種雰囲気でも使用できる。

抵抗発熱体の種類

(1) 金属発熱体-1 (鉄-クロム-アルミ系)

 大気中など、酸化雰囲気で使用すると、表面に酸化アルミが形成され、最高 1400℃まで使用できるものがあります。電気抵抗が大きく、温度係数も小さく安定しています。高温では強度が低下します。

(2) 金属発熱体-2 (ニッケル-クロム系)

 表面に酸化クロムが形成され、最高 1200℃まで使用できるものがあります。電気抵抗が大きく、温度係数も小さく安定しています。高温でも強度が高く、雰囲気によって、(1)より高い温度でも使用できます。

(3) 高融点金属発熱体 (白金、モリブデン、タンタル、タングステン)

 (1)、(2)が使用できない高温で使用します。使用雰囲気を選ぶ、電気抵抗の温度係数が大きい、高価格 などで、使用は特殊用途に限られます。

(4) 非金属発熱体 (炭化珪素、モリブデン-シリサイト、カーボンなど)

 金属発熱体が使用できない、高温でも使用できます。変形加工ができない、使用雰囲気を選ぶ、電気抵抗の温度係数が大きい、などで、使用は特殊用途に限られます。



裸発熱線と、シーズヒーターの比較

  抵抗発熱体の中で、(1)の鉄-クロム-アルミ系発熱体、(2)のニッケル-クロム発熱体 が、もっとも広く使用されています。裸線のコイルを使用した電気コンロ、ヘアードライヤーなどでは、直接発熱体が目に見えます。これに対して、シーズヒーターというのは、発熱体を金属シース(パイプ)に入れ、その間を絶縁物で満たしたものです。 

裸発熱線
シーズヒーター
特性

裸発熱線

シーズヒーター

寿命  発熱体が外気に触れているので、腐食性ガスやほこりなど、雰囲気により短くなる。  シースで発熱体が保護されているので、雰囲気にかかわらず長寿命。
発熱量  雰囲気により、発熱体が腐食して、発熱量が低下していく。  長時間しようしても、発熱量がほとんど変化しない。
絶縁性  絶縁されていないので、碍子などで、絶縁する必要がある。  シースと発熱体が絶縁されているので、直接取付けることができる。
安全性  発熱体に水などがかかると、漏電する。  発熱体が露出していないので、漏電の心配がない。
取付け  碍子で絶縁し、発熱体が他の部分に触れないようにする必要がある。  シースが絶縁されていて、曲げ加工できるので、取付けることが容易。


 シースタイプの、ヒーターの種類 

シーズヒーター

  

 金属シース内に、コイル状の発熱線があり、この間に、無機絶縁物(一般にはマグネシア)が充填されているものです。
 粉末状の無機絶縁物は、充填された後に、ロールで金属シースを減径(細くする)することにより、強固で、熱が流れやすい絶縁層になっています。
 

カートリッジヒーター

  

 発熱線を、無機絶縁物(マグネシア)のボビンにコイル状に巻き、これを金属シースに挿入して、すき間に粉末状の無機絶縁物を充填したものです。シースの減径加工により、強固で、熱が流れやすい絶縁層になっています。

サイカン®ヒーター

  

 発熱線は、直線状のものが1本〜4本で、減径加工を繰り返すことにより、細く加工したものです。   


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