熱のミクロン加工

熱のミクロン加工とは?

 目に見えない熱を把握するのは、容易なことではありません。下は、温度の違いを目に見えるようにすることができる、サーモグラフィーを使用して、家庭用のホットプレートを測定したものです。 高温部が赤く低温部が青く 見えます。
 熱伝導が良いアルミで鋳込んだホットプレートでも、温度はかなり違い、ヒーターの発熱している部分が、くっきりと見えています。

通電 1分後

3分後

5分後

10分後

 この上で食品を焼くと、赤い部分が良く焼け、全体を均一な焼き加減にすることは難しいことがわかります。
次の例は、半導体製造工程などで使用される熱板です。同様に、サーモグラフィーで測定した結果です。

 200℃に設定した、カートリッジヒーターを使用した熱板(ホットプレート)です。中央部の温度が高く、端が低くなります。
 この熱板を使用して作られた製品が、温度の違いによって、特性が異なってしまうのは明らかです。 

 上の熱板を均一な温度とするために、熱解析によって、カートリッジヒーターを設計した結果です。熱板の広い範囲で、均一な温度になっています。
 温度の違いによって、製品の特性が異なることはありません。 

 各種ハイテク産業では、温度を自由にコントロールしたいという、熱管理へのきびしい要求があります。製品の高性能化、品質・歩留まり向上のためには、熱のミクロ的な解析が不可欠です。 完璧な温度コントロールをし、熱を自在に操ることが重要です。当社では、このテーマを「熱のミクロン加工」と呼び、取り組んできました。

関連製品群


極細
カートリッジヒーター

多分割
カートリッジヒーター

cnozl

カスタムノズルヒーター


CD 製造工程用

複合型

CVD用丸型

角型

超小型

 

実施例

実施例-1 600℃の均熱熱板

 新素材開発のための熱処理に、鋳込みヒーターを使用していたが、次の問題があった。
  • 大気中で使用されるので、表面の酸化があり、500℃以上の温度に上げることができなかった。
  • 表面温度が均一ではないので、中央付近(半分程度の面積)しか、使用できなかった。
  • 鋳物が熱変形し、使用時間とともに、平坦度が低下した。
 そこで、熱解析を行ない、特殊設計により ステンレス製の熱板を製作した。  

製作した熱板

600℃での通電確認後
  特徴は
  • 大気中での、 600℃の使用で、プレート表面の90%の面積を±5℃以内に維持。
  • 700mm x 500mmの大型。
  • プレート面の平坦度は、使用中であっても、0.5mm以下。

実施例-2 アルミ加熱冷却熱板

 次世代ディスプレーの製造工程に使用される熱板に、現在主流の液晶ディスプレー製造に使用されている熱板よりきびしい要求があった。  

加熱冷却熱板

駆動部分と一体になったところ

特徴は
  • アルミプレートでは限界の、 450℃で使用できる。
  • 加熱と冷却を、短い時間で行なうことができる。
  • 製造設備内で、熱板自体を大きく駆動することができる。

実施例-3 セラミック製均熱熱板

 半導体関連の製造設備で、金属ではなく、セラミックス製のプレートを均一に加熱する必要があった。しかし、ヒーターからセラミックスプレートへ、熱を伝えることが難しく、実用になるものがなかった。そのため、短寿命のものを交換しながら使っていた。
 セラミックプレートの熱的・機械的特性を検討し、連続使用できる熱板を製作した。  
温度センサーで、      
表面温度測定中のセラミックス熱板
特徴は
  • 熱膨張の異なる、セラミックスと金属を複合させた構造でも、平坦度を維持できる。
  • 真空雰囲気で使用できる、電源取出し構造。