● 実験2 熱電対でクーラーを作る

  残念ながら電池はできませんでしたが、続いてクーラーを作ります。ここまでの流れから行くと、あまりうまくいくとは思いませんが・・・温度測定をしやすくするため、先ほど作った熱電池の接点にシリコンラバーヒーターの材料であるラバー材を貼り付けていきます。シリコンラバー熱電対ペルチェ素子です。
 電源DC50Vで通電してみます。まずは冷えているかどうか、手で触って確認しましたが、残念ながら分かりませんでした。

 抵抗が大きく、線自体が発熱するため、ただ温度を測るだけではペルチェ効果は分かりません。
 しかし、ペルチェ効果では、電流の向きを逆にすれば吸熱と発熱が逆になります。つまり、電流の方向を変えて温度差を測定すれば、ペルチェ効果を確認できることになります。
 そこで、温度を計測します。計測ポイントは、片方の接点につき3点ずつ、計6点測定します。
 結果です。温度が安定してからの1分間の平均温度を載せてあります。
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A.順電流 24.5℃ 25.9℃ 26.1℃ 23.0℃ 21.9℃ 19.8℃
B.逆電流 22.9℃ 23.2℃ 23.3℃ 25.3℃ 24.5℃ 22.4℃
温度差(順-逆) 1.6℃ 2.7 2.8 -2.3 -2.6 -2.5
 電流の方向を変えると、順電流に比べて片側の接点は温度が上がり、片側は温度が下がっています。熱電対が抵抗加熱するため、冷やすことはできませんでしたが、はっきりとペルチェ効果が確認できました。ペルチェ効果は電流に比例するため、抵抗を減らすことができれば、もっと顕著に効果が現れると思います。

 ● まとめ

 今回の実験は失敗しました。ゼーベック効果、ペルチェ効果を確認する、に留まりました。しかし材料選定と条件さえ適宣に設定すれば、電池として使用することも可能かと思われます。
 調べたところ、ペルチェ素子は半導体で作られているものがほとんどで、金属で実用化するのは難しいようです。

 ● がんばれ!ペルチェ素子

 ペルチェ素子は、フロンを使用しないで冷却できることと、温度差があれば発電できるため、環境にやさしいモジュールができないか、注目されています。
 パソコンのCPUの冷却装置や、試験機器の冷却装置など、冷却方面では既に大活躍しています。
 発電への利用ですが、こちらは発電効率が悪いため、まだ実用に耐えられるものはありませんが、廃熱等を利用した発電モジュールへの期待が高まっており、盛んに研究がなされています。
 今後、ペルチェ素子の利用分野はますます増えていくと思います。
担当: 原

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