● シリコンラバーヒーターの温度測定

No. 熱電対 粘着テープ 備考
1 被覆熱電対 フッ素樹脂粘着テープ  
2 被覆熱電対 アルミ粘着テープ  
3 被覆熱電対 アルミ粘着テープの上からフッ素樹脂テープ テープ表面の放射率を上げるため
4 シース熱電対 アルミ粘着テープ  

No.1
No.2
No.3
No.4
 シリコンラバーヒーターは、断熱材(シリコーンスポンジ)の上に置いてあり、下面からの放熱は小さくなっています。温度コントロールはせず、一定の電圧で通電して、温度が安定した状態を測定しています。
 シリコンラバーヒーターは、厚いアルミ板と違って、熱伝導がよくありません。また、全体が均一に発熱しています。そのため、風などが当たって放熱している部分の温度は低くなり、断熱材などで囲むと、その部分だけ温度が高くなります。表面に貼り付けたものの物性によっても温度は変化します。シリコーンゴムより放射率がはるかに低いアルミ粘着テープを貼ると、放射熱損失が小さくなるために、温度が高くなることになります。
 No.1のフッ素樹脂粘着テープは、熱電対をシリコンラバーヒーター表面に密着できずに、温度が低くなっています。
 No.2とNo.4は、アルミ粘着テープの放射率が低いために、その部分だけ温度が高くなっていると考えられます。
 No.3は、アルミ粘着テープの上から、放射率がシリコーンゴムと大きな差がない、フッ素樹脂粘着テープを貼っています。そのことにより、No.2とは大きな温度差が生じています。このNo.3が、熱電対を貼り付けていない部分のシリコンラバーヒーターの表面温度に、一番近い温度を表示していると考えられます。

 ● まとめ

 表面温度を測定しようとすると、次のような問題があります。
  • 表面の温度と、測定用のセンサーの感熱部の温度が同じにならない。
  • 測定用のセンサーを貼り付けることで、温度を変えてしまう。
 熱電対を粘着テープで貼り付けるのは、手軽な温度測定方法ですが、不適当なやり方だと、大きな温度差を生じてしまうことがわかりました。そのような測定では、誤った判断をすることになってしまいますので、注意しましょう。