LABORATORY熱の実験室

 

 ● シリコーンラバーヒーターで加熱

 加熱する物体を水平に置き、上方向からシリコーンラバーヒーターで照射しました。
 一回目は、シリコーンラバーヒーター表面のワット密度が0.6W/cm2 (表面温度:約200℃ = 473K)になる電圧を加えて加熱しました。ヒーターから加熱する物体までの距離は200mmです。
 白い物質は、2:マグネシアを除いて、8:黒艶消し塗装を追い越してしまいました。ハイレックスでは低めだった、5:発泡スチロールも追い付いています。
 次に、シリコーンラバーヒーター表面のワット密度が0.3W/cm2 (表面温度:約125℃ = 398K)になる電圧を加えて加熱しました。ヒーターから加熱する物体までの距離は150mmです。
 途中で用事があって、実験時間が長くなってしまいました。
 2:マグネシアが、大分他の白い物質に近付きました。

 ● 加熱されやすさを比較

 ここまでの5回の実験結果から、十分に加熱された区間の平均温度を計算して、次のようにまとめました。
(1) 加熱度合いとして、気温と各物質の温度差ΔTを求める
(2) 8:黒艶消し塗装のΔTを100とする。
(3) 各物質のΔTから、8:黒艶消し塗装のΔTを100とした値を求める。
  A: 日光 B: ハロゲンランプ C: ハイレックス D: シリコーンラバー 0.6 E: シリコーンラバー 0.3
1:アルミ箔 30.9 40.8 41.1 43.7 51.7
2:マグネシア 20.0 51.8 69.8 91.0 97.5
3:綿布 32.4 73.1 90.4 109.9 108.8
4:シリコーンゴム 34.9 79.3 95.6 115.6 111.0
5:発泡スチロール 30.7 67.0 75.9 109.0 104.2
6:樹脂加工紙 28.6 70.4 92.4 113.3 107.5
7:PPCコピー紙 27.7 66.3 91.4 107.7 105.0
8:黒艶消し塗装 100 100 100 100 100

 1:アルミ箔でも、温度が低いヒーター(熱源)で加熱するほど、加熱されやすくなっていますが、白い物質の場合はそれが極端です。白く見えるから日光は吸収しにくいけれど、他のヒーター(熱源)では加熱されやすいことがわかります。