● シリコーンオイルの加熱 -4

 ヒーターのワット密度を上昇させたときの、液温とヒーター表面温度の差は、下のグラフのようになりました。 液温 120~180℃のときのものですが、液温が一定ではないので、差で示しました。
 ワット密度が上がると、ヒーターの表面温度も上がっています。直線で上昇せず、ワット密度当りの温度差は、ワット密度が上がるほど小さくなっています。これは、ヒーターの表面 温度が上がることにより、ヒーター表面に接しているシリコーンオイルの粘度が小さくなり、自然対流しやすくなるためと考えられます。
 ヒーターシースの場所により、下 > 横 > 上 という温度になっています。水の場合と違い、自然対流だけで熱伝達しているので、上側の流速が上がって温度が低下しているためと考えられます。

 ● シリコーンオイルの加熱 まとめ

 水の場合は、沸騰による大きな熱伝達のために、ヒーターの温度は上がりませんが、シリコーンオイルでは、自然対流だけなので、ヒーターの温度は高くなっています。
 自然対流は、液体の粘度が低いほど活発に起こりますので、液体の粘度が高いとヒーターの温度が高くなることになります。シリコーンオイルは、温度による粘度変化が小さいオイルで、0℃と100℃では 5倍程度の違いです。一般の鉱物油では、20倍以上になりますから、温度の影響はずっと大きいはずです。
 ヒーターの温度が、加熱する液体の耐熱温度より高いと、ゲル化して流動しなくなり、更に温度が上がって焼付く現象が生じますので、ワット密度が低いヒーターを使用する必要があります。