LABORATORY熱の実験室


 ● 上げることにした

 WELDY PLUSを使用して、屋内で上がることが確認されましたので、いよいよ屋外で上げることにしました。主な機材は次の通りです。
  • 球体
  • WELDY PLUS
  • 釣り用のスピニングリール(6号糸付き)
 スピニングリールは、もちろん熱気球がどこかに飛んでいってしまわないように、回収するためのものです。他に、球体を融かしてしまったときの補修材料・道具などを用意しました。

 ● 上げる場所に行く

 怪しげな熱気球を上げるのは比較的目立つ行為ですので、できるだけひとがいなくて、大敵の風の影響が少なそうな場所、ということで、3方を山に囲まれていて、ほとんど訪れるひとがいない場所を選定しました。
 この場所、どことは書きませんが、酸性のために濃い青色の水が印象的なところですので、写真から知っている人にはわかると思います。通じる道は一本で、ここで行き止まりなので通りがかりのひとはいません。
 エスハイで現地に着き、一回りしてみると、この場所にいるクルマは他に2台でした。公衆トイレもある広い展望場所は空いてましたので、そこで上げることにしました。
 機材を出して準備していると、先ほど別の場所にいたクルマの一台が来て、男性ふたりがタバコを吸いはじめ、観客になってしまいました。なお、この場所の気温は、下界より5℃ほど低い約20℃でした。

 ● 上げるまでの作業


はじめの状態

WELDY PLUSで熱風を入れる

膨らんできた

もう少しで起き上がる

浮かび上がった

WELDYを最高温度にして浮力を上げる
 簡単そうに見えるかもしれませんが、屋内とは違い風の影響があるので、なかなか大変な作業です。ほとんど感じられない程度の弱い風でも、軽くて大きい球体は大きくあおられてしまいます。そのため、どうしても球体の下の方を熱風で融かしてしまうことがあります。

 ● 上がった

 WELDYを最高温度にして5分ほど加熱し、浮力が充分に付いたら、いよいよスピニングリールのベールを倒して、糸をフリーにします。

上がっている最中

一番上まで上がったとき

墜落

3回上げて、融けて傷んだ球体
 3回上げましたが、2回目が一番高く上がり、目測で40~50メートルくらいの高さまで達しました。球体の下の方は、だんだん融けた部分が多くなってきましたので、3回でやめることにしました。