LABORATORY熱の実験室


 ● 温湯温泉スタンド

 このスタンドは、長野市内の須坂市との境に近い場所、若穂綿内という場所にあります。近くには「温湯温泉市民センター」という施設がありますが、こちらの温泉スタンドの方が、新しく掘った源泉だということです。無料なので、外観はタンクに雨よけの小屋があるだけです。
・使用料金:無料
 
 温泉タンクから、大型タンク用の太いホースが2本、20リットルポリタンクなど用の細いホースが2本出ています。太い方のホースをエスハイに積んだローリータンクに入れてコックをひねると、湯量はかなり多くて、すぐ満タンになります。タンクに入れている時点の湯の温度は40℃でした。成分表では39.3℃になっています。
 温泉の硫黄の匂いは、温度が少し低いこともあると思いますが、前回の坂城町温泉スタンド(上平島温泉)より弱く感じました。両温泉スタンドの成分表から、成分の比較表にしてみました。
イオン成分 坂城町温泉スタンド
[mg/kg]
温湯温泉スタンド
[mg/kg]
リチウムイオン Li+ 0.09
ナトリウムイオン Na+ 120.3 166.3
カリウムイオン K+ 2.1 4.1
マグネシウムイオン Mg2+ 0.6 0.5
カルシウムイオン Ca2+ 61.7 126.1
ストロンチウムイオン Sr2+ 1.1
マンガンイオン Mn2+ 0.04 0.1
鉄イオン Fe2+ 1.2
陽イオン計 185.9 298.3
フッ素イオン F- 0.8 0.5
塩素イオン Cl- 92.2 385.5
硫化水素イオン HS- 5.6 0.1
硫酸イオン SO42- 242.5 114.0
炭酸水素イオン HCO3- 29.0 12.8
炭酸イオン CO32- 4.8 5.4
臭素イオン Br- 1.3
ヨウ素イオン I- 1.1
陰イオン計 374.9 520.7
メタケイ酸 H2SiO3 33.1 45.4
メタホウ酸 HBO2 3.7 3.9
非解離成分計 36.8 49.3
遊離塩化水素 H2S 0.08
成分総計 597.7 868.3
 成分総計は温湯温泉の方が多くなっていますが、硫黄Sがある成分については、坂城町温泉スタンドの方が多いので、硫黄の匂いも強いようです。

 ● 湯温の変化

 温泉スタンドで湯を入れてから、浴槽に入れるまでの温度変化は、次のグラフの通りです。
 赤い帯で書いた時間帯が、ヒーターONです。1時間ON-1時間OFF-1時間20分ONという加温になっています。