LABORATORY熱の実験室


 ● エスハイに取り付ける

 「エスハイ用負荷抵抗器」は軽いし、M6ビス4箇所止めるだけなので、取り付けは簡単です。ただ、電線はドアのすきまには入らず、ウインドウを少し下げておく必要があります。外観的には、ビルの屋上にテントが張ってあるような感じというか、要するに誰もが違和感を感じるようなものになりました。
 長時間見られるのは、後ろの車からのこの方向でしょう。何らかの怪しいアンテナに見えるかもしれません。検問があって職務質問されたら、「宇宙人と交信するためのアンテナです。」などと答えてしまいそうです。

 ● 走るとどうか?

 「エスハイ用負荷抵抗器」には電気を流さない状態で、数キロ走ってみました。心配されたバタつきはないようで、そのようなバタバタ音はしませんでした。シリコーンラバーヒーターは軽いとはいっても、旗やテントの布よりはるかに重いし、ゴムの内部損失(振動を吸収する効果)もあるので、大丈夫のようです。その代わり、初夏なのに晩秋から冬を思わせる「ヒュ~」という寂しげな風切音が常にしています。この音を聞き続けると、ほとんどのひとは「...きたかぜ ぴいぷう ふいている」という童謡の歌詞が、あたまの中で繰り返し現れて消えなくなるでしょう。
 走行後にチェックして、特に異常な箇所はなかったので、AC電源に接続して同じコースを走りました。「燃費」モニターに表示される燃費グラフは、やはり低下するようでした。1500Wといえば、家庭用エアコン2台が動いているのと同じくらいなので低下は当然です。測定は、今後の実験で行ないます。
 止まる前にAC電源をOFFにして風でヒーターを冷まして、停止後に取り外して異常がないことを確認しました。 「エスハイ用負荷抵抗器」を取り付けたまま高速道路を走る予定はないので、とりあえず試走結果はOKとします。

 なお、シリコーンラバーヒーターの使い方は、面に貼り付けたり密着させたりが一般的で、「エスハイ用負荷抵抗器」での使い方は特に推奨するものではありません。また、「エスハイ用負荷抵抗器」の工作レベルも、(写真でわかるとは思いますが)当社の工作レベルを示すものではないことを、一応説明(弁解)しておきます。

 次回は、この「エスハイ用負荷抵抗器」を取り付けて、耐久走を行なう予定です。AC電源の経済性などを測定する前に、エスハイを新車状態でなく、1000km以上走ったなじんだ状態にしておきたいのも目的です。なお、万一職務質問されたとき困らないように、このページを印刷したものを一応説明用に持っておくつもりです。