実験実施10チームのレポートを審査し、入賞3チームを決定しました。 | ||||||||||||||||
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敬称略 |
前回に続き、全チームの実験が提出されて、審査対象とすることができたことに、感謝しています。 |
審査した実験全体について |
今回の10実験は、「熱」という共通点はあるものの、内容が多方面にわたっており、これを同時に並べて点数を付けることは、難しいと感じました。特に、生化学分野の実験は、名古屋大学のチームの実験のように、回数を多く長時間行う必要があることが、実験途中の報告からもわかりました。熱を主に扱う、物理・機械分野のような、何らかの法則があって、それがわかると解決というものとは、かなり違うということを知りました。 入賞した3チームは、共に入賞常連の3校からで、各校の入賞回数についても、5回で並ぶこととなりました。今回の審査で、1位と2位は特に高い得点を得ましたが、3位以下はわずかな差でした。また、上位のチームが、全ての評価項目で上位を占めているのではなく、ほとんどのチームが、いずれかの評価項目で3位以内に入っています。入賞しなかった実験も、それぞれ秀でたものがあることを示していると思います。各レポートには、我々が知らなかった知識を含んでいるはずです。ぜひ、興味があるものから、お読みいただきたいと思います。 |
入賞実験について |
1位: 太陽熱利用マグネシウム燃料電池システムによる駆動実験 「娯楽性」と「関連性」が1位、「表現力」と「効果」が2位でした。 第6回から続く、太陽光のエネルギーを利用して船を動かす3回目です。今回は、太陽光のエネルギーが直接運動エネルギーになっているわけではありませんが、パワーがあるので陸上でも動いています。炭の種類や温度など、条件を変えた発電特性の測定がていねいに行われています。継続テーマとも言えますが、このテーマを続けて目新しさを加えられるか? 別のかたちで運動エネルギーを表現した方が良いのか? は検討した方が良いかもしれません。 2位: 積乱雲の出来る仕組みを調べて作ってみよう!! 「表現力」と「効果」が1位、「独自性」が2位でした。 自然現象を可視化する実験です。スムーズに進んだわけではなくて、はじめの円柱ヒーターで思ったような測定ができなかったり、ノイズがあったり、霧の対流が乱されたり、という過程があって、最後の実験装置が作成されました。途中の報告からも、いろいろと試行錯誤してやってきたことがわかりました。うまくいった部分だけのレポートだったら、面白くないものになったかもしれませんが、そうでない部分を含めることで、興味深いものになったと思います。 3位: 人力で機能する200℃ホットプレートの製作 -災害時も美味しく焼肉を- 「娯楽性」が2位でした。 災害で大変な時に、わざわざ焼肉をし、しかも都合良く、お湯はある前提という、それは普通やらないでしょう、ということをやった実験です。普通はやらないことなので、その内容は、普通は知り得なかった情報になると思います。自転車で発電できる電力や、その十分ではない電力でも焼くことができるということを、知ることができました。この発電手段は、別の用途にも役立つことがあるかもしれません。 |
審査委員長 | 株式会社八光電機 代表取締役会長 坂原 良一 |
審査委員 (計 23名) |
株式会社八光電機 代表取締役社長 児玉 祥路 営業本部: 常務執行役員 本部長、上席執行役員 副本部長、本部長付 課長、大宮支店長、大阪支店 主任、東京支店 営業部員
生産本部:第一開発部 次長、第一開発部 部員(2名)、第二開発部 係長、第二開発部 部員(2名)、執行役員 第三開発部長、
第三開発部 係長(2名)、第四開発部 主任、第四開発部 部員、TPM部 主任、TPM部 係長、品質保証部 部員、管理部 部員
株式会社八光興発業務部 副参与 |
評価項目 | 評価要素 | 配点 |
表現力 | 科学現象や自然現象を、幅広い対象に対して、興味深く表現できているか | 20 |
娯楽性 | 楽しめる実験か | 10 |
関連性 | 当社の事業との関連: 電熱製品の、今までにない使い方を提案しているか | 10 |
独自性 | 実験のテーマ・内容に独自性があるか | 10 |
効果 | 新しい知識が示されているか | 20 |