LABORATORY熱の実験室

HAKKO熱の実験コンテスト
■ 「第4回 八光熱の実験コンテスト」 審査結果
 実験実施10チームのうち、進行が遅れてレポート提出できなかった1チームを除く9チームと、前回(第3回)から継続進行の1チーム、計10チームの実験レポートを審査し、入賞3チームを決定しました。

所属 (応募時点) 実験代表者 実験タイトル
実験レポート
1位
(賞金 50万円)
茨城大学大学院
 理工学研究科
 機械工学専攻 神永・松村研究室
江口 悠太、堀江 亮、
堀川 篤史
熱を使って演奏しよう!
 03_実験レポート
2位
(賞金 20万円)
東京電機大学大学院
 未来科学研究科
 ロボットメカトロニクス学専攻
伊東 譲、佐久間 智之、
澤口 英太、新原 啓央、
鈴木 佑多
熱磁気エンジンカーをつくろう
 07_実験レポート
3位
(賞金 10万円)
大阪産業大学 工学部
 交通機械工学科
外城 大将 燃焼合成反応熱を用いた新しい熱気球を大空に揚げよう
 04_実験レポート
敬称略

 レポート提出できなかった1チームについては、次回コンテストの審査対象とすることにしました。
■ 講評
 今回の第4回コンテストでは、2010年6月から12月までの6ヵ月間が、実験とレポート作成を行う期間でした。残念ながら、進行が遅れてレポート提出できなかった1チームを除く9チームに、前回(第3回)コンテストで継続進行になった1チームを加えた、計10チームの実験レポートについて、当社社内の審査委員が審査基準に基づいて審査し、入賞チームを決定しました。

審査した実験全体について
 この実験コンテストは4回目になりましたが、回を重ねるごとに実験内容が充実し、選択されたテーマについても幅広い分野になってきました。今回、残念ながら入賞しなかったチームの実験も、前回までのコンテストだったら入賞していたであろう、と思われるレベルのものがいくつもありました。
 実験の表現方法についてですが、入賞した3実験は、動画を利用している、という共通点がありました。実験の内容により、必ずしも動画の利用が効果的というわけではありませんが、入賞実験以外で、動画があればもっとよくわかったはず、もっと面白かっただろう、と感じるものがあったことも事実です。次回以降も、積極的に動画は利用していただきたいと思います。
 今回、10チームの実験が加わったことで、合計39の実験が当サイトに掲載されています。全体では、かなりのボリュームになりますが、熱に関係した新しい知識を増やすことができ、それを世の中に広く公開できることに、感謝しています。

入賞実験について
1位: 熱を使って演奏しよう!
 表現力・娯楽性・独自性・効果の4項目が1位、関連性が2位でした。
 釜鳴りという現象について、まず、関係する様々な条件と音程との関係を解析しています。この結果をもとにして、音楽の音階を得ることができる実験装置を製作し、実際に演奏するところまで完成していることに、感心しました。理論・娯楽の両面から高評価できることで、審査項目の全てで高い得点を得ました。

2位: 熱磁気エンジンカーをつくろう
 関連性が1位、表現力・娯楽性の2項目が2位、効果が3位でした。
 熱と磁気を運動エネルギーに変換する、熱磁気というものについて、サイクル運動できることを確認し、実際に動く熱磁気エンジンカーが完成されています。更に性能を追求してスピードアップし、走る熱磁気エンジンカーになるところまで見たかったと思いました。

3位: 燃焼合成反応熱を用いた新しい熱気球を大空に揚げよう
 娯楽性、独自性の2項目が3位でした。
 燃焼合成反応という現象による熱を利用して、通常の燃焼によるものより高効率な熱気球にしようとしています。やはり、ヘリウムの助けがなくても、本格的に揚がったのを見たかった、というのが感想です。発熱や放熱などの測定と解析が加わっていたら、もっとよかったと思います。
■ 審査委員
審査委員長 株式会社八光 代表取締役社長  坂原 良一
審査委員
(計 15名)
株式会社八光
 ・常務執行役員 開発本部長
 ・技術支援担当 執行役員
 ・東京支店 課長
 ・大阪支店 課長
株式会社八光興発
 ・業務部 課長
株式会社八光電機
 ・第一開発部 課長 / 部員
 ・第二開発部 執行役員 部長
 ・第三開発部 執行役員 部長 / 部員 / 部員
 ・第四開発部 執行役員 部長 / 係長
 ・TPM部 部員
 ・品質保証部 係長
■ 審査基準
評価項目 評価要素 配点
表現力 科学現象や自然現象を、幅広い対象に対して、興味深く表現できているか 20
娯楽性 楽しめる実験か 10
関連性 当社の事業との関連: 電熱製品の、今までにない使い方を提案しているか 10
独自性 実験のテーマ・内容に独自性があるか 10
効果 新しい知識が示されているか 20