LABORATORY熱の実験室

HAKKO熱の実験コンテスト
■ 「第3回 八光熱の実験コンテスト」 審査結果
 実験実施10チームのうち、病気のためにレポート提出できなかった1チームを除く9チームと、前回(第2回)から継続進行の2チームの、計11チームの実験レポートを審査し、入賞3チームを決定しました。

所属 (応募時点) 実験代表者
(チーム名)
実験タイトル
実験レポート
1位
(賞金 50万円)
東京電機大学大学院
 未来科学研究科
 ロボットメカトロニクス学専攻
吉田 圭太、小暮 浩史、
嶋村 崇、松澤 俊介
蜃気楼で遊んでみよう
 06_実験レポート
2位
(賞金 20万円)
山梨大学 工学部
 応用化学科
浅川 友保
(クリスタルチャレンジャー)
大自然への挑戦
 ~巨大結晶に魅せられて
 09_実験レポート
3位
(賞金 10万円)
金沢工業大学 工学部
 航空システム工学科
石田 和輝 ジェットエンジン タービン冷却の実験
 ―乱流促進リブにフィンとしての機能はあるのか―
 01_実験レポート
敬称略

 レポート提出できなかった1チームについては、次回コンテストの審査対象とすることにしました。
■ 講評
 2009年6月に実験実施チームが決定し、12月までの6ヵ月間に、実験の実施と、レポート作成が行なわれました。前回(第2回)から継続の2チームについては、ここに1年を加えた1年6ヵ月間になっています。
 残念ながら、病気のためにレポート提出できなかった1チームを除く、計11チームのレポートについて、当社社内の審査委員が審査基準に基づいて審査し、入賞チームを決定しました。

審査した11チームの実験について
 本実験コンテストは3回目の審査になりましたが、実験の範囲も多様になり、読み応えがあるレポートがそろいました。11の実験が当サイトで公開されることで、熱と実験についての興味を、世の中に広めることができ感謝しています。
 今回は、「自然現象を再現する実験」、という分野が明確になってきたように感じられました。前回(第2回)に続き、今回もその分野に該当する実験が1位と2位になりました。一般の人にもわかりやすく、興味を持ってもらいやすい、ということが言えると思います。ただし、評価項目の「関連性」で高得点を得るのは、なかなか難しいのではないかと思われます。
 6ヵ月の期間があったわけですが、その間に完結できた実験と、そうでない実験が見受けられました。その中で、入賞実験については結果が出されています。完結することが必須ではありませんが、ペース配分が悪くて時間切れになってしまった、ということにはならないことを、次回以後について期待します。

入賞実験について
1位: 蜃気楼で遊んでみよう
 表現力・娯楽性・効果の3項目で1位、独自性で2位でした。
 蜃気楼という自然現象を、人工的に作り出す過程が、発生メカニズムから始まり、わかりやすく説明されています。目標を設定して実験し、うまくいかなかったら、方法を変えて次の実験、という手順で、結果を出している点にも感心しました。

2位: 大自然への挑戦 ~巨大結晶に魅せられて~
 独自性で1位、表現力・娯楽性の2項目で2位、効果で3位でした。
 予備実験で結晶を育成するのに適した条件を見出し、本実験で天然結晶の1000倍以上の速さで結晶を育成することができたことが、良く表現されています。結果として、室温(加熱しない)の方が適している結果になってしまいましたが、加熱した方が速そう、に対して意外でした。

3位: ジェットエンジン タービン冷却の実験 ―乱流促進リブにフィンとしての機能はあるのか―
 表現力、関連性、効果の3項目で3位でした。
 ジェットエンジン自体は、直接触れたりする機会があまりないものですが、実験内容は、当社での、エアーによる加熱・冷却とも直接関係あり、フィン効果より乱流効果がはるかに大きい、という興味深い結果でした。実験機材が当社製ではなかったのは、少し残念でしたが。
■ 審査委員
審査委員長 株式会社八光 代表取締役社長  坂原 良一
審査委員 株式会社八光
 ・専務執行役員 営業本部長
 ・宇都宮支店長
株式会社八光興発
 ・業務部 課長
株式会社八光電機
 ・第一開発部 課長
 ・第三開発部 執行役員 部長 (八光熱の実験コンテスト事務局)
 ・第三開発部 部員 (熱の実験室新館メンバー)
 ・第三開発部 部員
 ・第四開発部 執行役員 部長
 ・第四開発部 係長 (熱の実験室新館メンバー)
 ・品質保証部 係長
■ 審査基準
評価項目 評価要素 配点
表現力 科学現象や自然現象を、幅広い対象に対して、興味深く表現できているか 20
娯楽性 楽しめる実験か 10
関連性 当社の事業との関連: 電熱製品の、今までにない使い方を提案しているか 10
独自性 実験のテーマ・内容に独自性があるか 10
効果 新しい知識が示されているか 20